初めて新生児の赤ちゃんを見ると、わからないことだらけで、これは大丈夫なのかなと不安になることが多いと思います。
でもこれは新生児の赤ちゃんの正常な状態なんだとわかれば安心できるとと思います。
そこで、今回は新生児の赤ちゃんの特徴をまとめました。
これらは新生児の赤ちゃんに共通して起こるものなので、基本的には心配いりません。
反射
モロー反射
音などの外からの刺激に対して、突然両手を上げたり、広げたりします。
初めて見たときは痙攣してるのかと不安になるかもしれません、慣れてくると可愛く見えてきます。
通常、一瞬手や足を上げるだけですぐに手をおろしますが、長い時間続くようであれば、念の為助産師等に相談してみてもよいかもしれません。
大人が気づかないような刺激でも起こるので、何もしていなくても、突然起こることがありますが、3ヶ月ほどくらいでなくなっていきます。
把握反射
手のひらのあたりや、足の裏を触ると、握ろうとして、指を折り曲げます。
指を持っていくとしっかり握ってくれたりするので、とても可愛く、庇護欲が高められます。
吸啜反射
唇の辺りに触れると触れたものに強く吸い付こうとします。
この反射のおかげで、赤ちゃんは生まれてすぐ母乳を飲めるようになっています。
口唇探索反射
口の周りに触れるとそれを口に入れようと舌を出したり、そっちのほうを向こうとします。
これも乳首を探すための反射と考えられています。
歩行反射
赤ちゃんの体を持って、足先が床に着くようにすると、歩こうと足を動かします。
皮膚・爪
プツプツした湿疹・黄色いフケのかさぶた状のものができる
生後2、3ヶ月くらいまでは母体からきたホルモンの影響で、乳児湿疹と呼ばれる吹出物や湿疹が出やすくなります。
また、脂漏性湿疹と呼ばれる眉毛や鼻の下辺りに黄色いかさぶた状のものができたりします。
脂漏性湿疹は泡立てた石鹸で揉むように洗ってあげることで洗い落とすことができます。
基本的にはどちらも清潔にしていればおさまっていくので、目の周りと口の周りでなければ、赤ちゃん用石鹸を泡立ててきれいにし、しっかり保湿してあげましょう。
しばらく様子を見てもおさまらない、あるいは悪化する場合は皮膚科か小児科を受診しましょう。
皮膚がポロポロむける
羊水につかっていた皮膚が生まれてから剥がれるため、あちこちの皮膚がポロポロとむけてきてきます。
ひと通りむけて新しい皮膚になると、その後はむけなくなります。
唇の皮がベロンとむける
吸いダコと呼ばれるもので、赤ちゃんがおっぱいを吸うときに上唇がうまくめくれていないために、唇にタコのようなものができて、時間が経って乾くとベロンと剥がれてきます。
赤ちゃんのおっぱいの吸い方、お母さんの吸わせ方がうまくなってくるとできなくなってきます。
そのままにしておいても、授乳しているうちに自然に取れるので、ベロンとなっても無理に引っ張って剥がさないようにしましょう。
鼻のあたりに白いつぶつぶがある
赤ちゃんは皮膚が薄くて、鼻の皮脂腺が透けて見えるため、白いプツプツがあるように見えます。
また、鼻以外におでこや眉間のあたりにも見えることがあります。
これも成長とともに皮膚が厚くなって見えなくなります。
爪の先が自然に剥がれる
赤ちゃんの爪はとても薄くて柔らかいため、伸びてきた部分が自然に剥がれることがあります。
ただ、剥がれるのをそのままにしておくと、爪の角で皮膚を傷つけてしまうので、赤ちゃん用の爪切りで切りそろえるか、赤ちゃん用の爪やすりで角をとってあげましょう。
色んな所が毛深い
赤ちゃんはお腹の中にいるとき、全身を産毛で覆われているため、生まれたときにもあちこち毛深く見えます。
しかし、それらの毛は成長とともになくなるもので、将来の毛深さとは関係ありません。
頭の一部がペコペコしている
赤ちゃんは、産道を通る際に、頭を細長くするため、頭蓋骨がわかれた状態で生まれてきます。
なので、生まれたときには頭の前の方に大泉門という隙間が、後ろの方に小泉門があります。
小泉門は2、3ヶ月で、大泉門は1歳半〜2歳くらいで閉じますので、むやみに触らないようにしましょう。
睡眠
睡眠時間は長くて3時間くらい
新生児の赤ちゃんの睡眠時間は2〜3時間位です。
2時間経っていなくても、吐き戻しがあったり、お腹が苦しかったりして起きることはあります。
赤ちゃんが気持ち良い状態で寝れるよう、準備を整えてから寝かしつけてあげるとよいでしょう。
もし3時間以上寝っぱなしの場合、脱水を起こす恐れもありますので、赤ちゃんが寝ていても、3時間経ったら起こして授乳しましょう。
授乳中に寝始める
新生児の赤ちゃんはちょっとミルクを飲むだけで寝始めてしまい、規定量飲む前に寝てしまうこともしばしばです。
寝ながら飲むとむせてしまうこともあるので、起こして飲ませるようにするか、授乳を終わりにしましょう。
ウトウトし始めたら、哺乳瓶を少し動かしてあげると、また飲み始めたりします。
睡眠中にビクビク動く
新生児の赤ちゃんはまだ眠りが浅い時間が多いので、寝ている最中にもよく手や足が動きます。
また、寝ている最中にもモロー反射が起きるので、ビクビクっと手を上げた後、また寝始める、ということもよくあります。
モロー反射で起きてしまうこともあるので、なるべく寝ている間は赤ちゃんを刺激しないようにしましょう。
睡眠中によく伸びたりいきんだりする
赤ちゃんは寝ているときにも、寝姿勢が気になったり、お腹が苦しかったりするときに、顔を真赤にして、体を縮めたり、伸ばしたりします。
また、ウンチを肛門まで運ぶために一生懸命いきんだりします。
伸びやいきみをした後、起きてしまうこともありますし、また寝始めることもあります。
なので、伸びをしたからといって、すぐに抱っこ等をする必要はなく、しばらく様子を見て、再び寝始めないようであれば、抱っこ等で寝かしつけてあげれば大丈夫です。
ただし、あまりにも伸びの回数が多くて、ほとんど眠れていない、痙攣を伴っているなどの気になる症状があれば、小児科を受診しましょう。
睡眠中に急に泣き始める
大人の寝言のような感じで、寝ている赤ちゃんが突然泣き始めることがあります。
大抵は数秒で泣き止んで、また寝始めますので、しばらく様子をみて、泣き続けたり、起きてしまった場合には、寝かしつけてあげましょう。
睡眠中に数秒呼吸が止まる
新生児の赤ちゃんは呼吸機能が未熟なため、睡眠中に呼吸が数秒程度止まってしまうことがあります。
呼吸が止まってしまうと、とても心配になると思いますが、数秒程度であればそのまま様子を見て大丈夫でしょう。
頻繁に止まったり、15秒を超えて止まる場合には小児科を受診しましょう。
ウンチ・おしっこ
ウンチを頻繁にする
新生児の赤ちゃんはおしっこやウンチを体の中に沢山ためておくことができません。
なので、1日に10回以上おしっこやウンチをすることも珍しくありません。
授乳の前やその他気づいたときには、まめにオムツを変えてあげるようにしましょう。
緑黒い便が大量に出る
生後2、3日は胎便と呼ばれる、海苔の佃煮のような濃い緑あるいは緑黒いネバネバしたウンチが出ます。
これは、お母さんのお腹の中で、羊水等を飲んで出すものなので、母乳やミルクを飲んで出すウンチと色が全然違います。
ウンチが水っぽい、白いつぶつぶがある
新生児の赤ちゃんは消化機能がまだ未熟なため、水っぽいウンチをします。
また、消化しきれなかった母乳やミルクの脂肪分等が白いつぶつぶとして、そのままウンチの中に混ざっていたりします。
成長とともに、ウンチの水っぽさはなくなっていき、白いつぶつぶもなくなります。
新生児の赤ちゃんの心配なうんち、おしっこについては【新生児】赤ちゃんの正常な便・心配な便 も参考にしてみてください。
呼吸
しゃっくりをよくする
お腹の中にいる頃から、赤ちゃんはしゃっくりをよくします。
そして、お腹から出てきた後も、すぐしゃっくりはなくなりませんので、新生児の赤ちゃんもよくしゃっくりをします。
徐々に減ってきますが、体全体が動くくらい激しくしゃっくりをするときもあるので、ちょっとかわいそうに見えるかもしれません。
母乳やミルク、白湯を飲ませてあげると比較的早くしゃっくりが止まります。
泣いているときにヒューヒュー音がする
赤ちゃんが激しく泣いているときに、過呼吸や喘息の発作のときのようなヒューヒューという呼吸音がするときがあります。
これは赤ちゃんの呼吸器官がまだ未熟で気道が狭いためで、赤ちゃんにはよくあることです。
ただ、息苦しいとさらに泣く、という負のスパイラルに陥ってしまいますので、部屋を変えるとか、抱き方を変える等して一回気分を変えて落ち着かせてあげるとよいでしょう。
泣いていないときにもゼェゼェ、ヒューヒューするようであれば、喘息の恐れもあるので、小児科か呼吸器科を受診してみましょう。
フガッ、フゴッのような音をよく出す
赤ちゃんは気道が狭い上に、鼻が詰まりやすいので、よくこのような音を出します。
特に睡眠中や寝起きによくフガフガいいます。
起きているときも常にフガフガ言っているようであれば、小児科を受診したほうがよいかもしれませんが、基本的にはどの赤ちゃんにもあることで心配いりません。
[参考資料]
・この一冊で安心 はじめての育児事典
・てるてる天使の育児百科 ハッピーベビーケア
・小児科医がママとパパに贈る心と体を育む子育ての本 すくすく赤ちゃん
・0〜3歳の成長とともに Happy 育児オールガイド